稲沢市K様耐震シェルター

稲沢市で築88年の住宅に耐震シェルターをつくりました。もし地震で建物が倒壊してもこの部屋だけは守られるよう、6帖の和室の中の頑丈な独立した部屋です。工事前の写真です。

工事前

工事前

畳を引き上げて床下を補強し、土台を乗せた後に柱を立て梁を架けていきますが、この梁を入れる作業が大変でした。少しでも天井を高く確保するため、元の天井との隙間はわずか5センチです、壁もギリギリの位置です。耐震金物で柱と梁を固定しました。

床下の補強

構造

壁は外側に構造合板を張ったパネル工法として内側から納め、天井面は厚さ28㎜の構造合板を張り上げて水平耐力を負担させました。中から断熱材を入れます。

天井面の水平耐力

下地と断熱材

家具の裏側になる部分に下地を入れて壁材のプラスターボードを張り、壁は杉の羽目板を張った腰壁で暖かさを感じます。

家具の壁補強

プラスターボードと羽目板の腰壁

クロスを張って、エアコン、LEDの照明、火災報知器もつけます。畳は従来の畳を寸法を合わせて再利用しました。

エアコンとLED照明

畳

北側の吐出しサッシの前の新しい建具は、地震で割れないように両面に格子ではさんだアクリル板で、採光も確保しました。隣接する2方向の和室へ続く建具は、丈夫な戸襖です。もちろん床の段差はありません。

北側の引違い戸

戸襖引戸

中に入ると、エアコンも付いてシェルターと感じさせない個室となっています。
北側の掃き出しサッシは内窓形式になって、今まで寒かった冬も暖かく過ごせるようになりました。整理タンスと鏡台を置く必要があったので、しっかりと壁に固定して安全対策も施しました。

部屋が小さくなるのは止むおえないですが、作業スペースを確保しつつも最小限にすることと、耐力壁をどうやって造るか、採光と通風、段差をどう無くすかがポイントでした。当初より描いていた通りのシェルターが完成です。