耐震住宅
バランス良く配置した耐力壁
耐久性のある国産桧と太い骨組
重心に立つ大黒柱
耐震住宅
バランス良く配置した耐力壁
耐久性のある国産桧と太い骨組
重心に立つ大黒柱
木造住宅の場合、地盤調査はスウェーデン式で行います。過度に費用をかける工法は必要ではなく、「近隣地の調査データをより多く保有しているか」「過去に対象地はどんな土地だったのか」が解る資料から根拠を示すことが重要です。
さて地盤調査により地盤改良が必要かどうか判定が出ます。地下地盤の種類が(砂・シルト・粘土・礫のうち)何か、地下水面の高さ、N値(強度)を調べ改良工法の種類や改良体の長さを決定します。
一般にはN値5以下は軟弱地盤、砂地盤で地下水位3メートルより浅いと液状化の恐れがあり地盤改良が必要といわれます。「改良判定が出なかったので、改良しないでも良い」とか「今まで家が建っていてしまっているから大丈夫」ではなく、内容を精査しなければ、危険な場合があるかもしれません。
べた基礎は建物を面で支える方法で、不同沈下を防ぎます。布基礎は直線的に支える方法で、荷重が集中するような個所で沈下しやすくなります。
地盤の強さや地盤改良は2次側目的と捉えて、先ずは適切な鉄筋径とピッチのべた基礎で対応することが優先と思います。
建物の平面図を見たときにすぐにわかる事は家の形です。大きな凹部やコノ字型、極端に細長い形などは耐震上良いとはいえません。できれば正方形、若しくは近い長方形の方が強いのは想像できるかと思います。
軽い屋根と重い屋根、阪神大震災の時、瓦屋根は随分と酷評を受けました。地震の揺れで多くの瓦が落ち、瓦メーカーが新たに考えた「防災瓦」は瓦にツメ状のひっかけ部を作り、桟に全て釘打ち固定としました。現在の瓦はほとんどこの防災瓦です。屋根の重さを軽くすると重心の位置が下がる為、地震にも強くなります。
日本は一年を通じて気温・湿度の変化が大きい国で、ヒノキは昔から使われてきた耐久性の高い木材です。そんな過酷な気象条件で育つヒノキは、集成材で使われる「ホワイトウッド」より製材されるまでの生育年数が長くかかります。
独特の良い香りは森林浴のように心をリラックスさせ、成分の「ヒノキチオール」は抗菌や抗カビの効果があり昔から「白蟻に強い」と言われるのもこの為です。現在は材木の乾燥技術が発達し、含水率や強度が均一になっています。
桧は高額というイメージがありますが、住宅で使われる桧の柱・土台のほとんどは「大壁工法」で、節があっても壁で隠れてしまいます。「真壁工法」の和室のような節の無い柱を使う事は少なくなりました。
耐力壁とは筋違い(スジカイ)や「ダイライト」等の面材を入れた壁で、地震の揺れを防ぐ大切な壁なのです。「耐震壁」といわれたりします。ただあれば良いのではなく、1階2階とも均等に配置することが重要です。このバロメーターに「偏芯距離」があり、数値が小さい方が地震に強くなります。また、2階の床の強度を高めることも重要です。
2階の角には「通し柱」という1階から2階までつながった1本の太く長い柱があります。さらに重心近くに大黒柱という太い通し柱を立てることにより、建物を安定させることができます。そして、この柱は廻りの太い梁(家族)で支え合い「一家の大黒柱」になります。6寸角(約18センチ)を採用しています。